多様体と幾何学

松本『多様体の基礎』から始めて、松島『多様体入門』、志賀『多様体論』まで、制覇します。

解析入門Ⅰ(その6)

 現在2023年4月28日15時24分である。(この投稿は、ほぼ2571文字)

麻友「早い時間に始めたわね。これからも、そうすると、いいわ」

私「ポートへ、行ってる日は、できないけどね」

若菜「今日のところ、解説して欲しいです」

結弦「第2ページもスキャンしてあるの?」

私「スキャンしてきた」

若菜「3ページより、先には、進まないだろうと?」

私「うん。私が、レポーターだ」


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 第 {\mathrm{I}}

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若菜「あっ、気になってました。どうして、いつも、ローマ数字の大文字の1が、『Ⅰ』、と、見栄えのしない、棒なのに、今回は、『{\mathrm{I}}』と、堂々と書けたのですか?」

私「それは、私が、サボっていたからだよ。『I』は、普通の全角のI(アイ)だけど、これだと、見栄えが悪いよね。はてなブログでは、tex:{\mathrm{I}} と、{\LaTeX} で打つと、立派になる」

麻友「\mathrm というのは?」

私「数学(mathematics)のためのローマン(roman)体の文字ということ。太くするときは、\mathbf ボールドフェイス {\mathbf{BG}}実数体などは、\mathbb 黒板太文字(blackboard bold)の略だと言われている。で、{\mathbb{R}} とする」

麻友「そうやって、色んな文字、出してるんだ」

私「はてなブログで、使えないフォントもあって、苦労してる」

若菜「お母さんのためだから、無理なことも、何とかする」

私「他の人、どうしてるんだろう?」

結弦「そりゃあ、お金のためだから、勉強するんでしょう」

私「そうなのかなあ? 取り敢えず進めるよ」


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 第 {\mathrm{I}} 章 実数と連続

 {\S 1} 実数

 この本で扱う量(関数)は、実数またはその組合わせで表わされる.従って実数が我々の出発点となる.
 実数は極めて多くの性質を持つが、我々が本書で用いる実数の性質はすべて以下に述べる十七個の性質 {\mathrm{(R~1)-(R~17)}} から論理的に導くことができる.その意味でこの十七個の性質が実数の最も基本的な性質である.我々はこれを実数全体の集合 {\mathbb{R}} の性質として表現する.この十七個の性質を持つ数学的対象は本質的には {\mathbb{R}} 以外にはなく,その意味でこれらの性質は実数を特徴付けている({\S 3} 問題 {5)} 参照).しかしそれらの十七個の性質の一つ一つは,実数以外の多くの数学的対象によってもみたされる一般的な形の命題なのである.この十七個の命題を,その性質から三つの種類に分類することが出来る.それらは,それぞれ{[1]} 四則演算,{[2]} 順序,{[3]} 連続の公理,の三つである.


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                  (『解析入門Ⅰ』p.1 より)

麻友「17個か」

私「あっ、17個という数を覚えても、しょうが無いよ。数学者だったら、『実数は、完備なアルキメデス的順序体である』と、ひと言で、済ますから」

若菜「じゃあ、なんで、17個も?」

私「最初から、完備も、アルキメデス的も、順序も、体も、知らないでしょ」

麻友「体は、『数Ⅲ方式ガロアの理論』で、やるまで、使っちゃいけないんじゃ、なかった?」

私「使う機会が来たのなら、使って良いんだよ。高校時代は、必要に迫られていなかった。でも、とうとう使うことになったんだよ」

麻友「こういう風にして、太郎さんは、群や体を認めて行ったのね」

私「それは、ちょっと違う。『数Ⅲ方式ガロアの理論』では、『第15章 ルフィニ参ります』で、置換群という形で、群が出てくる。そこで、私は、『ああ、群って、あるんだ~』と、やっと飲み込めた」

結弦「本当に、どこで認めたか、とか、覚えてるなんて、付き合いきれないよ」


若菜「実数って、言ってますね。本当は、複素数を、使いたかったのでは、ないですか?」

私「大丈夫。以前、{\mathbb{C=R \times R}} と、書いたように、実数のきちんとした知識を持って初めて、複素数も分かる」

結弦「お父さんのテキスト、見てみたいなあ」

私「この本は、実は、3冊ずつ持っているんだ」

若菜「本当ですか?」

私「改訂版も、新装版も、出てないんだけど、杉浦さん、かなり大幅に、誤植を直したり、証明法を変えたりしている。だから、2回、改めて、購入している」

結弦「見せて、見せて」

私「まず、一番古いの。


2番目


最新の


麻友「私の写真が、入れ替わっている」

私「ときどきは、変えてあげないとね」

若菜「最新のも、Ⅰ巻は、かなり破れてます。1冊を、使い続けてたら、これも、表紙が取れていたかも知れない」

私「まだ、3人と読み始めたばかりだ。ボロボロになるかも知れない」

麻友「太郎さんの、本気さ加減は、分かった。続けましょ」

私「そう言ってくれて、ありがとう。明日も、続ける。じゃ、解散」

 現在2023年4月28日20時15分である。おしまい。