現在2023年6月10日6時15分である。
麻友「昨日、若菜、冴えすぎ。付いて行かれなかった」
私「と、導いた。普通の数学の専門書レヴェルに、なっちゃったな。若菜、説明して」
若菜「不利なときは戦線を拡大せよで、任意の、 に対して、右逆元があると、仮定しました。そのひとつを、 と、しました。
です。ここで、さらに、 の右逆元も存在するので、そのひとつを、 とします。
右単位元 の性質で、。上の式から、
結合法則から、。右逆元の性質 より、。これが、第1式でした。
麻友「ふーん。分かった。私も、やってみる。第2式は、第1式から、 だから、 の後ろの に代入して、
ここで、もう1回、第1式を使ったのよね。
これで、
が、任意の で、成立する。だから、 は、左単位元でもある」
結弦「第1式の両端を使うというのは、思い付かなかった。お父さん、こんなの思い付けるの?」
私「自分では、分からなくて、この本、に救助を求めた」
麻友「太郎さんでも、そうか。それで、 は、左単位元でもあることが、分かったけど、単位元の一意性は?」
私「ここまで、分かると速い」
結弦「分かった。 も、右単位元だとすると、 は、左単位元でもあるから、
でもあるから、。よって、単位元は一意に定まる」
若菜「やっと、群というものが、少し分かってきました。演算の本当にエッセンスだけを、扱うものなのですね」
私「最後に、各 に対し、逆元 が、一意的に定まることだが、・・・」
麻友「ちょっと、乱暴だけど、右逆元と、左逆元が、一致することを、証明したら? 私の計算で、 というのが、あった。そして、 は、左単位元であることも、確かめてある。だから、。つまり、 となる」
若菜「右逆元と左逆元が、一致するためには の右逆元を、 として、 とする。ところで、 は、右逆元の定義から導かれる。そして、 だったことから、 が、分かる。これは、 が、 の左逆元となることを、示している。つまり、右逆元と左逆元は、一致し、逆元は、一意的に、定まる。これにより、右逆元、左逆元という区別は、しなくて良い」
私「そこで、今後、 の逆元を、 と書き、『エイインバース』と、読む」
結弦「それは、可換群の場合?」
私「私達は、演算が可換だとは、仮定していない。非可換群でも、右逆元と左逆元は、一致する」
結弦「そうなのか」
麻友「太郎さんは、6時15分から書いている。もう2時間45分。太郎さんには、当たり前なことも、私達には、初めてのことで、非常に疲れる。取り敢えず、これくらいで、投稿してよ」
私「そうだな。これで、群というものの定義が、出揃った。結合法則が成り立ち、単位元、逆元、が、存在するものが、群だ。そして、演算が、任意の元で、 を、満たすとき、可換群という。以前話したように、可換群を、アーベル群ともいう」
若菜「あの、アーベルですね。『婚約者クリスチーヌに看取られながら,26年の生涯を閉じる.』でしたね」
私「私は、まだ死なないぞ」
麻友「憎まれっ子世にはばかる」
私「あっ、酷いこと言って! 取り敢えず解散」
現在2023年6月10日11時51分である。おしまい。