現在2023年6月7日20時09分である。(この投稿は、ほぼ5611文字)
麻友「『解析入門Ⅰ』。群論の話か」
若菜「右単位元と、右逆元の存在だけで、良いそうですね」
麻友「この話、どっかで読んだのよね。どこだったかしら?」
私「麻友さんの前では、話していない。でも、麻友さんが、私が麻友さんに会う以前のブログを、読んでいたなら、思い当たるだろう。これだ」
27182818284590452.hatenablog.com
麻友「あっ、これ。状況も、『解析入門Ⅰ』。太郎さん、『解析入門Ⅰ』開くと、群論の話、したくなるんじゃない?」
私「それも、あるかも知れない。でも、大学に入ると、少なくとも理系では、群の話は、出てくる」
麻友「さっきの、コピペしちゃったら?」
私「これ、全然勉強したことにならないな」
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さて、この+という演算について、私達が実数として知っているものの持つ性質を満たしていることを要求する。
そこでまず次の3つの条件を考えよう。
(K2)任意のa,b,c∈Kに対し
(a+b)+c=a+(b+c)
(K3)Kの元eで任意のa∈Kについて
a+e=a
となるものが、少なくとも一つ存在する。
補助定義 1
このようなeの一つを0と表し、また0以外にもこの様な性質を持つものがあるとしてその一つを0’と表すことにする。
すなわち
a+0=a
a+0’=a
(K4)
(K3)で存在が保証されている、e達すべてについて、任意のa∈Kに対し、
a+k=e
となるkが少なくとも一つ存在する。それぞれのeについてkは異なって良い。また、aによってもkは異なる。
補助定義 2
eのひとつで補助定義1で定めた0に対し、
a+k=0
となるkの一つをxと表す。
すなわち
a+x=0
さて、これは、解析入門Ⅰの(R2)から(R4)という条件を丁寧に書き直したものである。(R1)に相当する(K1)も考えられるのだが、最初の3問を解くとき、この(R1)を使わずに解こうと思う。これは、結合法則と右単位元と右逆元が存在するという仮定だけで、群の定義になるということを示すというのが、達観した立場からの説明である。
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(まずは第1問から - 相対性理論を学びたい人のためにより)
若菜「1回本を書いたら、以後全部、コピペになっちゃいますね」
私「余り良いことではない。今回は、易しいことだから、コピペしたが、難しいことになったら、やっぱり、ちゃんと、書こう」
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さて問1の(ⅰ)を読もう。
(ⅰ)(R3)をみたす0は唯一つ。
解答では1行で片付けられている。(R1)を仮定すればあっという間に導けるのだ。だが遠回りをしよう。
証明
補助定義2により、
a+x=0
が成り立っている。ここで、(K4)により、x∈Kについて、
x+y=0
となるy∈Kが少なくとも一つ存在する。
今、
a+x=0
ならば
x+a=0
であることを示そうと思う。
補題1
a+x=0 ならば x+a=0
証明
x+a=(x+a)+0=(x+a)+(x+y)
={(x+a)+x}+y={x+(a+x)}+y
=(x+0)+y=x+y=0
となり、計算により確かめられた。
以上により、任意のa∈Kについて、
a+x=0 ならば x+a=0
が示された。
補題証明終
aとして0をとると、
0+x=0=x+0
が示されたことになる。
さて、0’というものが存在するとして、それのことを考えよう。
0’は定義により任意のaについて、
a+0’=a
となるのだった。
aとして0をとると
0+0’=0
である。
補題1により
a+x=0 ならば x+a=0
であることを示してあるので、a=0,x=0’と考えることにより、
0’+0=0
が分かる。一方、0の定義により、任意のa∈Kについて
a+0=a
であるから、a=0’として
0’+0=0’
である。これらより、
0=0’+0=0’
が計算により確かめられた。従って、
0=0’
すなわち、(K3)のeは唯一つに定まる。
従って(R3)の0も唯一つであることが分かった。
証明終
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私「右単位元と左単位元が、同一であること。そして、1つに定まることが、示された。次は、右逆元と、左逆元が、一致することである」
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(K3)のeは唯一つであるから、今後これを0と書くことに統一しても混乱しない。
こういう証明を見ていて、なんだか=の記号をたくさん並べて、つないでいって、つなげたから、0は唯一つです。というのでは本当に一つなのかどうか分かった気がしない、という人もいるだろう。
私も初めはそうだった。=で結べたら同じものなのか? という疑問はもっともである。
だが、=で結べるのなら、その二つは、どの場面でも、どちらを代入してもいい。つまり同じ役割をしてくれる。ということに気付いたとき、疑問は晴れた。つまり、見かけは違うかも知れないが、実数として同じ振る舞いをしてくれる数だから、同じ数だと思ってしまってもその後全然困らないのである。
上の証明でそんな疑問を持った人に応えられたとしたら幸いである。
さて、ついでに次の補題を証明してしまおう。
補題2
任意のa∈Kについて
0+a=a
証明
補助定義2により
a+x=0
この時、
x+a=0
であることは既に示した。よって、
0+a=(a+x)+a=a+(x+a)
=a+0=a
よって
0+a=a
が示された。
証明終
さて問1の(ⅱ)を読もう。
(ⅱ)(R4)をみたす-aは各aに対し唯一つ。
これは、補助定義2により
a+x=0
と表されているとき、同時にx’∈Kにより
a+x’=0
となったとき、x=x’を示せばよいことが分かる。それを示そう。
定理
a+x=0,a+x’=0
ならばx=x’。
証明
x=x+0=x+(a+x’)
=(x+a)+x’=0+x’=x’
よってx=x’が得られた。
証明終
以上により(ⅱ)が解けた。従って、(K4)によって存在が保証されている
a+k=0
となるkは、各aに対し唯一つ定まる。この唯一つのkを-aで表すことに統一しても混乱は起きない。
さて、この-aについて、
(-a)+a=0
は、成り立たないものだろうか。
これは、解析入門Ⅰの問1の(ⅲ)を示すことである。(ⅲ)を読んでみよう。
(ⅲ)-(-a)=a
これが成り立てば上の式は成り立つ。
証明
補題2により
-(-a)=0+(-(-a))
=(a+(-a))+(-(-a))
=a+{(-a)+(-(-a))}
=a+0=a
よって
-(-a)=a
(-a)+a=0
が言えた。
証明終
ここでも、マイナスの上にさらにマイナスをつけるというのが、イメージできないという人がいるだろう。
こう考えたらどうだろう。
マイナスをつけるというのは、KからKへの関数だと思うのである。
-:K → K
a → -a
そして、その関数の合成関数が、-(-a)だと思うのである。そして、(ⅲ)が主張しているのは、その2回の合成関数が、恒等関数であるといっているのである。
マイナスの数のマイナスはプラスになる。ということの根拠はここにある。中学で習ったことが、今初めて、実数の性質である結合法則と、0があるという法則と、すべての数にそれとたして0になる数があるという法則から、証明されたのである。これはすごいことである。私達は初めて、何もなかったところから、新しい法則を発見したのである。
性質(K2)~(K4)をもつ演算の定義された集合を群という。群などというものをなぜ考える必要があるのか、というのは、群というものが考え出された歴史を見てみると分かる。それは代数方程式というものを解こうという努力から生まれたものである。それについては、昨日も書いたが、数Ⅲ方式ガロアの理論のカテゴリーで述べることにする。
解析入門Ⅰの易しい部分でも、これだけ話すことがある。1冊終わるまでには、どれだけドラマが生まれるであろうか。
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(まずは第1問から - 相対性理論を学びたい人のためにより)
麻友「これ、4000文字にも、なってるわよ」
私「今回、ここまで盛り込まなくて、良かったな。申し訳ない。後で、もう少し見易い形で、まとめ直すよ。いずれにせよ。右単位元の存在と、右逆元の存在から、左単位元の存在や、左逆元の存在が、言えるんだよ。だから、群になるんだ」
若菜「それを、言いたかった」
私「うん」
麻友「お父様、退院されたの?」
私「退院してきた。1週間後にもう一度入院ではなく、1週間後にもう一度診察を受けることに、なったそうだ」
若菜「お母さんには、最新の情報を、伝えているんですね」
私「当然」
麻友「どうして、太郎さんのお父様やお母様は、太郎さんが女の人を好きになるのを、嫌がるのかしら?」
私「父や、母の、言い分を要約すると、私の好きになり方が、プライドがないと、言うことなんだ」
麻友「プライドがない。それで、太郎さんは、そう言われて、どう思うの?」
私「男の子のお母さんとかって、みんなそういうことを、言いたがるんだよ。藤田君も、恋した話を、後でお母様に話したとき、プライドがないって言われた、って、言ってた。つまり、子供を、自分の方に引き留めておく、最後の言葉なんだよ」
若菜「それが分かっているから、お父さんは、プライドなんて、どうでも良く振る舞う」
私「握手券買って、10秒手をつなぐことだけに、命懸けになる方が、よっぽどプライドがないと思う。まあ、もう麻友さんは、アイドルではなくなった。芸能界からも引退した。まともに結婚して、何がおかしいと、私は、思う」
結弦「お父さんのお母様は、昔から、嫌だったのかなあ?」
私「『太郎が4歳のときから(要するに、きっとあの先生と、さっちゃんのときから)嫌だった』と、月曜日(6月5日)に、言っていた」
麻友「太郎さんにとって、私と結婚して、見返してやりたい?」
私「それは、どうでも良い。麻友さんと、愛の巣を育めれば、他はどうでもいい」
麻友「それが、お父様やお母様には、プライドがないと、映るのかも知れないわね」
私「麻友さんに、一度は、父に会って欲しいという気持ちはある。会ってもらえない?」
麻友「そこまで、迫られちゃうと、言葉に窮するわね。太郎さんと8年間対話してきたのは、本物の渡辺麻友ではなく、太郎さんの妄想が生み出した渡辺麻友なの。目を覚まして! 結婚を受け入れる渡辺麻友なんて、いないの。すべて、妄想なのよ。友達にニートの人がいると言ったり、太郎さんの入院に合わせてワンダエクストラショットを、売り出したり、ドラマ『いつかこの雨が止む日まで』のエキストラに、太郎さんが、暑い中待てないと、メールをくれたのを、収録が終わった後になって、メイラーデーモンで、送り返したり、ミュージカル『アメリ』に、ツェノンのパラドックスを盛り込んだり、ミュージカル『シティ・オブ・エンジェルズ』を、前から2番目の席にしてあげたり、引退するとき太郎さんの欲しがっていた長さ19cmの定規の入るペンケースを、作ったり。全部、1ファンを喜ばせるためだったの。太郎さんを、1番好きなのではないのよ」
私「私が、その妄想(妄想だとして)を、どう解釈するかは、精神科の先生にとっても、注目しているだろう。今後の統合失調症の患者の治療にも、大きく尾を引く。だが、私は、これを妄想とは判断しない。そんなに簡単に、あれは妄想だったんだ、と、頭を切り換えられる人間は、8年も麻友さんと仲良くしていない。麻友さんは、『アイドルは、綺麗なところだけ見せるものだと思っています』という人だ。アイドルとして、綺麗に付き合った男の人と、一緒になって、模範を示すべきだと思う」
麻友「私から、返事は書かないわよ」
私「I think you will write.」
現在2023年6月7日22時36分である。おしまい。