現在2021年6月21日19時48分である。(この投稿は、ほぼ2368文字)
麻友「この本、何度も、読み始めている。かなり、読みたくてたまらなかった、本なのね」
私「そう。薄い本だから、すぐ読み切れるかと思って、読み始めるのだが、挫折してきた。今回は、絶対読み切ってやる」
若菜「丁寧に、読めば、160ページなら、半年かからず、読めるでしょう」
私「それでは、始めよう」
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第1章
§1.距離空間の定義
定義 集合 の任意の2つの元素(異なっていても等しくてもよい)に対して1つの実数 が対応し,その対応がつぎの条件を満足するとき,集合 は距離空間 を作るという.(簡単のために集合と空間の記号を区別しないことが多い.)集合 には距離が導入されたといい, を距離関数または単に距離と云う.
(ⅰ) なるとき,しかもこのときに限って
(ⅱ) (三角形の法則)
条件(ⅱ)において と置けば
(1)
(ⅰ)から であるから
(2)
ここで と を交換すれば
(3)
(2),(3)から
(4)
すなわち距離は元素 の順序には無関係である.距離空間の条件として,(ⅰ),(ⅱ)の代りにつぎの条件を採用することがある.
(ⅰ’) なるとき,しかもこのときに限り
(ⅱ’)
(ⅲ’)
(ⅱ’)を用いて(ⅲ’)を書直せば
と を交換すれば(ⅱ)を得る.逆に(ⅰ),(ⅱ)より(ⅱ’)を得ることから、(ⅱ)を用いて
すなわち(ⅲ’)を得る.
研究者注
(ⅱ)より、
一方、(ⅰ),(ⅱ)から、(4)が、得られているので、
が、成り立ち、これより、
である。
ここで、この式の両端の、
で、 と を交換すれば、
と、(ⅲ’)が得られた。というのが、丁寧な説明。
注終わり
要するに条件(ⅰ),(ⅱ)と、(ⅰ’),(ⅱ’),(ⅲ’)とは等値であり,距離空間の条件として,そのいずれを採用してもさしつかえない.
集合 に距離が導入されたとき,集合 の元素を距離空間 の点と云う.
注意
いかなる集合 にも距離を導入することができる. なるとき, なるとき とすればよい.したがってまた1つの集合 には無数に多くの距離の導入の仕方がある.距離空間の相等,不等に関しては後に考察する.
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(『集合論的位相幾何学』(p.p.1-2より)
麻友「太郎さん。こんな真面目な記事、書けるんだ」
私「どういう意味よ」
若菜「これが、まともな数学の本ですね。分からないところも、ありますが、取り敢えず一区切りまで、行きましょう」
結弦「今日は、ここまで?」
私「かなり、疲れた。ここまでにしよう。解散」
現在2021年6月21日21時43分である。おしまい。