多様体と幾何学

松本『多様体の基礎』から始めて、松島『多様体入門』、志賀『多様体論』まで、制覇します。

集合論的位相幾何学

 現在2021年6月20日21時59分である。(この投稿は、ほぼ1179文字)

麻友「このブログでは、『多様体の基礎』を読んで行くのでは、なかったの?」

私「そのつもりだったんだけどね、『多様体の基礎』の中で、誰もが疑問に思うことに、答える本を、1冊読んでみようという気になったんだ」

若菜「難しいんですか?」

私「大学の数学科の3年生くらいになっていないと、この証明には、付いてこられないと思う」

結弦「じゃあ、僕達を、巻き込まなくともいいんじゃない?」

私「大学の数学というのは、あるレヴェルまで学ぶと、一通りどの分野の数学も、学べる力が付く。そのレヴェルというのを、麻友さん達に、ちょっと味わって欲しい。それで、この連載を始めた」

麻友「どんな本なの?」

私「以下の本だ。

古関健一『集合論位相幾何学』(槇書店(まきしょてん))

絶版になっている」

麻友「もっと良い本ないの?」

私「私の知る限り、こんなに薄くて(160ページ)、次元論を論じている本は、珍しい」

若菜「じゃあ、始めましょう。まえがき、から?」


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   まえがき

 集合論位相幾何学はそれ自身極めて興味ある数学の一分野であるのみならず,解析学に於いて陰に陽に屢々(しばしば)応用されて居る.従ってこの分野の研究論文は極めて多い.本書に於いては極めて多い論文のうち最も基本的と思われるものについて記述した.本書を書くに当たっては多くの定理を統一的見地から見るように心掛けた.従って定理によっては原論文の面影を全く止めないものもある。

 茨城大学教授北村泰一氏は本書を数学選書の一つに加えられ,又茨城大学教授岡本茂氏は原稿を精読され,著者に有益なる数々の助言を寄せられた.ここに深甚なる(しんじんなる)感謝の意を表明する次第である.校正については槇書店の佐藤恒雄氏の御世話になった.併せてお御礼を申し上げる.

 1974年
                         著者


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麻友「この本で、最終的に、何が分かったら、めっけものなの?」

私「一般に、トポロジーと言われているものが、本当は、どういうものか? ということ。それから、領域不変性定理というものの、証明。もうひとつ、ジョルダンの曲線定理というものの、証明。どれも、レヴェルの高い話だ」

結弦「差し当たって、今日は、22時51分になってるから、終わりにしようよ」

私「そうだな。おやすみ」

若菜・結弦「おやすみなさーい」

麻友「おやすみ」

 現在2021年6月20日22時54分である。おしまい。